教室ブログ

2022.12.29

時差の公式

こんにちは、個別指導Wam藤の木校です。

2022年も残すところあとわずかとなりました。年が明けると十数日で共通入試、1月の月末には私立大学の入試や中学3年生も推薦入試の日程が目前となっているのではないでしょうか。

受験生の年末年始は本当にせわしないものですね。

そんな目前の高校入試・大学入試ですが、社会科の科目を受験する人は多いでしょう。しかし、社会科と言っても扱う内容には大きく幅があります。中学生でも「地理」・「歴史」・「公民」と分野が分かれます。

皆さんはこの中で得意なのはどの分野でしょうか。

筆者は社会科の免許を保有しており、大学生の時も塾で社会科の講師をしておりました。

いまでこそ「歴史」が好きで好きでたまりませんが、高校生では受験者も多い「地理」が安定でしょうか。

社会科の中でも暗記量が少ないと理系の方は特に好まれますかね。

社会科は他の科目に比べて圧倒的に暗記量が多いことでしょう。

しかし、社会科の中にも計算問題が出題されます。それが、「時差」の問題です。

多くの県の入試で頻出、ここ富山県の県立高校入試でももちろん出題されます。

「暗記ばかりで助かると思っていたのに、計算なんて」と苦手な人は多いのではないでしょうか。

実は、時差の求め方には計算公式があります。

今回はそちらを紹介したいと思います。

 

ふたつの地点A・Bがあって、その地点の東経・西経をそれぞれ、

A地点の東経(°) = 東A

A地点の西経(°) = 西A

B地点の東経(°) = 東B

B地点の西経(°) = 西B

としたとき、A地点に対するB地点の時差の公式は、

(東B-西B)-(東A-西A)/15

となります。

 

実際にやってみましょう。

東経135°の東京で7/1の20時のとき、西経150°のホノルル(ハワイ)での時刻は、A地点(東京)が東経でB地点が西経ですから、時差の公式を使うと

( 0 - 150 ) - ( 135 - 0 )÷ 15

= -285 ÷ 15 = -19

となります。

ホノルルは東京よりも19時間遅れている、ということになるので、東京が7/1の20時のとき、ホノルルでは 20 – 19= 1、つまり日付が変わったばっかりの7/1の午前1時、となります。

 

どうしてこの公式で求められるのでしょう?理屈がわかれば、試験のとき「公式ってどうだっけ?」と焦っても安心ですよね。ポイントは次の三つです。

1)A地点からB地点までの距離を求めるから B-A

2)東経同士、西経同士なら引き算、東経と西経なら足し算

3)15で割る

 

1)はそのままなので省略しますね。3)は24時間で一回転(360°)するので

360°÷ 24時間 = 15°/時間

で求められます。問題は2)かと思います。これは正負の数の減法にあたります。つまり、

・東経同士、西経同士 → 同符号の2つの数の差

・東経と西経 → 異符号の2つの数の差

となります。でも、正負の数の減法ってどうやるんでしたっけ。

 

正負の数の加減のしかたを振り返ってみましょう。まず加法ですが、

・同符号の2つの数の和

= 絶対値の和に共通の符号をつける

= 足し算

・異符号の2つの数の和

= 絶対値の大きい方から小さい方をひき、絶対値の大きい方の符号をつける

= つまり引き算

でしたね。次に減法は加法に直してから計算するので、

  • 同符号の2つの数の差 → 異符号の2つの数の和 = 引き算

(+3)-(+4)=(+3)+(-4)≪引き算≫

(-3)-(-4)=(-3)+(+4)≪引き算≫

・異符号の2つの数の差 → 同符号の2つの数の和 = 足し算

(-3)-(+4)=(-3)+(-4)≪足し算≫

(+3)-(-4)=(+3)+(+4)≪足し算≫

となります。結局「東経同士、西経同士なら引き算、東経と西経なら足し算」になるのです。

 

より簡単に「(B-A)÷15」と「東経ならプラス、西経ならマイナス」とを覚えておけばよいかもしれません。ぜひやってみてください。

また、「この計算すべて頭に入れるのなんてむりだ」と考えている人に朗報です。

実は学校や塾で習う図を使う方法等はやっていることは同じです。つまり、計算自体を押さえなくとも要点を把握しておけば計算の確実性や安定感が上がるはずです!

元も子もないことですが、日本とイギリス(本初子午線)の時差は9時間だと覚えておくだけでもぐっと楽になります。

西経の国に対しては9時間+西経~°の時差(例:西経30度の国なら0°と30°は時差2時間なので9時間+2時間で11時間)

東経の国に対しては行き過ぎた分の引き算9時間-東経~°の時差(例:統計30度の国なら0°との時差は2時間で9時間-2時間で7時間)

このように計算できます。扱う数字が小さくなるので計算ミスが少なくなりお勧めです。

 

時差の問題は平均点も低くなりがちです。なのでここで得点できると合格も大きく近づきます!

これを機に、時差が出題されたら「やった!」と思えるくらい、得意になってくださいね。

 

【参考】

3分でわかる!時差の求め方の計算公式

【社会地理】3分でわかる!時差の求め方の計算公式

 

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