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2023.02.27

【共通テスト現代文10年分講評ー16】2021年②

【2021年 小説】

【加能作次郎『羽織と時計』】

 

 

【全体講評】

 

標準。20分。

 

共通テスト初年度。

事前の施行調査で初登場した

ナゾの「実用文」

が出なくてホッとした。

 

あくまで共通テストは

アカデミックな内容で

あり続けて欲しい。

良い意味で「浮世離れ」

をし続けて欲しい。

 

新傾向の問6以外は容易。

前年度同様、

20分弱で満点を狙えた。

 

 

【本文要旨】

 

友人からもらった

「羽織と時計」が高価なもの過ぎて、

逆に「恩恵的債務」を感じてしまい、

精神的圧迫になってしまった、

という落語、あるいは漢文みたいな話。

 

 

【設問解説】

 

<1> 語句の意味。やや易。

アは②、イは②、ウは①。

例年のような

紛らわしい選択肢が姿を消し、

明らかに易しくなった。

 

<2> 心情説明。やや易。

「くすぐられるような」

=「むずむず、こそばゆい」

=「妻に褒められてうれしい」

+「W君のことを妻に内緒にしている

後ろめたさ」。

①は「笑い出したい」が言い過ぎで×。

これだと妻をバカにしている

ことになってしまう。

②は「不安に」が×。

不安なら別にこそばゆくはない。

③が正解。

④は「物足りない」が×。

②同様、物足りないなら

別にこそばゆくはない。

⑤は「妻への不満」が×。

特に苦労なく③を選べたハズ。

 

<3> 心情説明。やや易。

①が正解。

②は「必要を感じていなかった」が×。

③は「味をしめ」がギャグで×。

「批判が自分にも向けられた」が×。

④は「情けなく」が×。

「哀れみ」も×。

⑤は「厚意には見返りを期待する底意」

が同じくギャグで×。

前問同様、

特に迷うことなく正解を選べたハズ。

 

<4> 心情説明。やや易。

①が正解。

②は「経済的に助けられない」が×。

③は「偽善的な態度」が×。

④は「卑屈にへりくだらねば」が×。

⑤は「立派な人間と評価してくれた」

が×。

この設問も難しくない。

 

<5> 行動説明。やや易。

①は「自分たち家族の暮らしが好転」

が×。

②は「去勢を張る」が×。

③は「家族を犠牲にしてまで」が×。

④は「こじれてしまった」が×。

こじれるも何も、会えていない。

⑤が正解。

この設問もクリアできるハズ。

 

<6(i)> 比較問題。標準。

新傾向。

2つの素材を比べる問題。

ちなみに僕は、本文よりも

こちらの批評を先に読みました。

この批評の主旨は

「今作は作者のいつもの作品と異なり、

『ありのままの描写』

が足りず、『小話』臭さがある」

ということ。

積極法でズバリ④が正解。

 

<6(ⅱ)> ノート問題。やや難。

新傾向。

やや設問の意図の解釈が難しい。

シンプルに今度は、

批評文ではなく本文に根拠を求める。

①は「W君を信頼出来なくなっていく

私」が×。

②は「複雑な人間関係に耐えられず

生活の破綻を招いたW君」が×。

③は「私に必死で応えようとする

W君の純粋さ」が×。

正解は④。

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