立体の表面積の求め方を知っていますか?
この記事を読もうとしている方の中には、
「表面積の公式は?」「表面積と体積はどう違う?」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、それらの疑問に答えていきます。下には練習問題も用意しています。この機会に立体の表面積をマスターしましょう!
Contents
表面積とは
表面積と体積の違い
「表面積」とは、立体のすべての面の面積の和のことをいいます。外気に触れている面の面積の合計、水中に入れると濡れる部分の面積を足した値、とも言えます。単位は、「cm²(平方センチメートル)」「m²(平方メートル)」「a(アール)」「ha(ヘクタール)」などになります。
「体積」とは、立体の嵩(かさ)のことをいいます。その立体が占める場所の大きさのことで、中身が詰まっているもののボリューム、とも言えます。単位は、「cm³(立方センチメートル)」「m³(立方メートル)」「ml(ミリリットル)」「l(リットル)」などになります。
立体ごとの表面積の求め方
立方体
立方体の表面積を S 、一辺の長さを a とするとき、立方体の表面積は
S=a×a×6(一辺×一辺×面の数)
=6a²
で求めることができます。
<立方体の表面積の求め方>
「S=6a²」
直方体
直方体の表面積を S 、底面の縦の長さを a 、横の長さを b 、高さを h とするとき、直方体の表面積は
S=a×b×2+a×h×2+b×h×2(縦×横×2+縦×高さ×2+横×高さ×2)
=2(ab+ah+bh)
で求めることができます。
<直方体の表面積の求め方>
「S=2(ab+ah+bh)」
角柱
角柱の表面積を S 、底面の辺の長さの合計を ℓ 、高さを h とするとき、角柱の表面積は
S=(低面積)×2+ℓ×h
=2(低面積)+ℓh
で求めることができます。
<角柱の表面積の求め方>
「S=2(低面積)+ℓh」
円柱
円柱の表面積を S 、底面の半径を r 、高さを h 、円周率を π とするとき、円柱の表面積は
S=r×r×π×2+r×2×π×h(低面積×2+円周の長さ×高さ)
=2πr²+2πrh
=2πr(r+h)
で求めることができます。
<円柱の表面積の求め方>
「S=2πr(r+h)」
角錐
角錐の表面積を S 、低面積の縦の長さを a 、横の長さを b とするとき、角錐の表面積はS=(低面積)+(側面積)で求めることができます。
例えば図のような底面が長方形の四角柱の場合、
AG=AI
=√h²+(a/2)²
AH=AF
=√h²+(b/2)²
S=a×b+1/2×(√h²+(b/2)²)×a×2+1/2×(√h²+(a/2)²)×b×2
=ab+a(√h²+(b/2)²)+b(√h²+(a/2)²)
<角錐の表面積の求め方>
「S=(低面積)+(側面積)」※底面の形によって異なる
円錐
円錐の表面積を S 、底面の半径を r 、高さを h 、母線の長さをℓ、円周率をπとするとき、円錐の表面積は
S=r×r×π+ℓ×ℓ×π×(r×2×π/ℓ×2×π)(低面積+母線を半径とする円の面積×母線を半径とする円の円周の長さ÷底面の円周の長さ)
=πr²+πrℓ
=πr²+πr√r²+h²
で求めることができます。
<円錐の表面積の求め方>
「S=πr²+πrℓ
=πr²+πr√r²+h²」
球
球の表面積を S 、半径を r 、円周率を π とするとき、球の表面積は
S=r×r×π×4
=4πr²
で求めることができます。
<球の表面積の求め方>
「S=4πr²」
表面積の問題
立方体の問題
【問題】一辺が5cmの立方体の表面積を求めなさい。
<解答>
立方体の表面積を S とする。
S=6×5²
=150
よって、立方体の表面積は150cm²
直方体の問題
【問題】
底面の縦の長さが5cm、横の長さが10cm、高さが6cmの直方体の表面積を求めなさい。
<解答>
直方体の表面積を S とする。
S=2(5×10+5×6+10×6)
=20(5+3+6)
=20×14
=280
よって、直方体の表面積は280cm²
角柱の問題
【問題】
図のような三角柱と五角柱の表面積を求めなさい。
<解答>
三角柱の表面積をS₁、五角柱の表面積をS₂とする。
S₁=1/2×4×6×2+(5+6+4)×10
=24+150
=174
S₂=(1/2×2.5×8+1/2×6×2.5+1/2×2×7)×2+(5+3+2.5+3+3.5)×10
=2{(10+7.5+7)+17×5}
=2×109.5
=219
よって、三角柱の表面積は174cm²、五角柱の表面積は219cm²
円柱の問題
【問題】
円周率を π とするとき、底面の半径が4cm、高さが8cmの円柱の表面積を求めなさい。
<解答>
円柱の表面積を S とする。
S=2π×4(4+8)
=96π
よって、円柱の表面積は96πcm²
角錐の問題
【問題】
図のような四角柱の表面積を求めなさい。
<解答>
四角柱の表面積を S とする。
S=6×8+1/2×12×8×2+1/2×14×6×2
=12×(4+8+7)
=12×19
=228
よって、四角柱の表面積は228cm²
円錐の問題
【問題】
円周率をπとするとき、半径が3cm、高さが4cmの円錐の表面積を求めなさい。
<解答>
円錐の表面積を S とする。
S=π×3²+π×3√3²+4²
=4²π+3√25π
=(16+15)π
=31π
よって、円錐の表面積は31πcm²
球の問題
【問題】
円周率をπとするとき、半径7cmの球の表面積を求めなさい。
<解答>
球の表面積を S とする。
S=4π×7²
=196π
よって、球の表面積は196πcm²
表面積の求め方まとめ
立方体の表面積の求め方
「S=6a²」
直方体の表面積の求め方
「S=2(ab+ah+bh)」
角柱の表面積の求め方
「S=2(低面積)+ℓh」
円柱の表面積の求め方
「S=2πr(r+h)」
角錐の表面積の求め方
「S=(低面積)+(側面積)」※底面の形によって異なる
円錐の表面積の求め方
「S=πr²+πrℓ
=πr²+πr√r²+h²」
球の表面積の求め方
「S=4πr²」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
表面積の意味や求め方についてご紹介しました。
表面積は「低面積+側面積」が基本形ですが、底面の数や形によって求め方は異なります。立体ごとの求め方を覚えて、立体の表面積をマスターしましょう。
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