2025.12.05
🌍地球の裏側。ブラジルの受験事情
今日はアジアではなく、もっと遠くの地球の裏側。ブラジルの受験事情の話です。 ふだんの生活でブラジルの受験制度について考えることは、まずありませんよね。 でも調べてみると、遠い国なのに妙にリアルで、日本の子どもたちにも重なる部分がいくつかありました。 ENEM( エネム)全国統一試験 ブラジルには「エネム」という全国統一試験があります。 日本でいう共通テストのようなものですが、性格が少し違います。 全国の大学がこのエネムのスコアを使用する形が主流となります。 つまり、試験の結果がそのまま未来を決める。 この一点だけでも、国としての教育の姿勢がにじみます。 問題の幅は広く、社会問題や批判的思考を問…
2025.12.04
スヌンと韓国の社会事情について
スヌンは共通テスト 今日は、韓国の大学入試『スヌン』について書いてみたいと思います。 スヌンって何かというと、日本で言う共通テストにあたります。 少し韓国事情を調べてみたんですが、あらためて感じました。韓国の熾烈な受験戦争。韓国の受験は、日本のそれとは比べものにならないほど、厳しいもの💦 韓国の受験生は、きっと毎日とてつもない重圧の中で生活している💦日本の受験ももちろん大変で、ストレスで体調を崩す生徒もいますし、 受験の失敗から自信をなくしてしまう子もいる。それでも、韓国のスヌンは別格ではないでしょうか。 スヌンは、一発勝負 日本のように指定校推薦、総合型選抜、…
2025.12.03
中国の学習塾規制問題について
中国の学習塾規制 最近、高考(ガオカオ)について書きましたが、 今日はその背景にある学習塾規制の話を、もう少し深く見ていきたいと思います。 中国は2021年、学習塾への大きな規制を実施しました。営利目的の学習塾は事実上禁止。更に、宿題も減らすように学校へも指導が入りました。 なかなか強烈な政策です。塾へ行けなくなる子が増える。教育費が家庭の負担にならないようにする事が一つの目的です。こうした動きは、中国版のゆとり教育とも言われています。 中国版ゆとり教育の背景 この規制の背景には、中国の深刻な出生率の低下があるようです。教育コストが高すぎる。 大学卒業までに必要な教育費は約4,000万円。学費…
2025.12.02
中国の受験事情📚高考(ガオカオ)✏️について
高考(ガオカオ)とは 今から中国の高考(ガオカオ)に関するブログを書きたいと思うんですけど、 合わせて、その背景にある社会問題についても少し考察したいと思っています。 最近は日本の社会問題にフォーカスしてきましたが、 今回は海外の社会問題にも目を向けてみようと思い少し調べてみました。 そこで出てきたのが中国の大学受験、高考(ガオカオ)です。 日本でいう共通テストのような全国一斉試験ですね。 この高考(ガオカオ)は、毎年の受験者数が 1000万人以上 を超えると言われています。 日本の共通テストはだいたい年間50万人ぐらいなので、その規模感の違いがもう圧倒的です。 とてつもない人数が高考(ガオカ…
2025.12.01
地域コミュニティの喪失
帰る地域はどこにある? 私は神奈川県川崎市の出身ですが、今の生活の場は大阪です。これまで人生で七回の引っ越しを経験し、長く住んだ場所もあれば、短い期間だけ生活した場所もあります。その過程で、実家も引っ越しをしてしまい、昔のように、子供の頃生活していた地域は私にとって帰る場所では無くなってしまいました。 子どもの頃は、顔見知りの大人がいて、友達も多くて、地域の中で自然につながりができていました。高校生までは家の周りに知っている人がたくさんいて、あの頃の地元という温かさが確かにありました。 しかし大人になり、新しい生活を求めてさまざまな地域へ移り住むうちに、地元の感覚は少しずつ薄れ、やがて帰る地元…
2025.11.29
児童虐待について考える
児童虐待のニュースを見るたびに、胸がぎゅっと苦しくなりますね。 思わず、ニュースから目をそらしたくなります。 52人。 これが2024年に虐待で亡くなった子どもの数です。前年より24人も増えています。 そして、2023年度に全国の児童相談所が児童虐待について受けた相談は 22万5509件。※人数ではなく、相談件数です。 数字を見た瞬間、思わず手が止まりました。異常事態としか思えない数字です。 相談にも至っていない事例があるのであれば、潜在的な件数はもっと多いという事になるでしょう。これは日本社会からのアラートにしか見えません。 私は昭和・平成を生きて来ました。あの頃は、学校でも職場でも、暴力(…
2025.11.28
奨学金問題について
奨学金問題 今日は、奨学金の話をしたいと思います。日々、生徒や保護者の方と話していると、進路の悩みは山ほどありますね。 その中でも、学費や奨学金は避けて通れない悩みかもしれません。 大学に進学した人の半分ほどが、何かしらの奨学金を利用していると言われています。数字だけ見ると、そんなに多いのか!と驚くかもしれません。 卒業して、社会に出る。働く。給料は思うほど上がらない。生活はそこそこ厳しい。そんな中で毎月の返済が続く。これが、じわじわ効いてくるんですね。 結婚が遠のいたり。子育てが不安になったり。 まずは自分の安定が第一なり、 将来への一歩を踏み出しにくくなる。返済の重さが人生まで揺らしてしま…
2025.11.27
闇バイトって何?
最近、ニュースで耳にするようになった言葉があります。闇バイト。 テレビや携帯で見かけるたびに、気持ちがざわつきます。誰が、どんな経緯で、どうやってそこに足を踏み入れてしまうのでしょうか。その流れを知っておくだけでも、子どもたちを守る力につながるかもしれません。 闇バイトの入り口 高額。即日。簡単。そんな都合のいい言葉がSNSに並んでいます。 中には、 海外で仕事募集してます!日給5万円!身軽な方大歓迎!という内容などもありゾッとします。 一見、ありえそうな募集記事。 時給も日給も、普通に働くよりだいぶ効率がいい!そんな印象を受けます。 簡単に稼げるかもしれない!!っ…
2025.11.26
日本社会に失望している日本の若者
日本の18歳はなぜ社会を信じられないのか。十八歳意識調査から見える日本社会の限界 最近、十八歳意識調査という国際比較の資料を読みました。インド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツ、そして日本。 九つの国で、十七〜十九歳の若者に同じ質問を投げかけた調査です。 https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2019/20191130-38555.html 【質問】 質問の内容はとてもシンプルです。1、自分を大人だと思うか。2、責任のある社会の一員だと思うか。3、将来の夢を持っているか。4、自分で国や社会を変えられると思う…
2025.11.25
貧困問題について パート2
こんにちは。前回に続き、今日も貧困問題について考えてみたいと思います。 最近、ニュースを見てもSNSを見ても、物価が上昇し生活が苦しいという声が増えている気がしますね。 日本の貧困率は16%以上と言われていますが、数字に出ない人も多いのではないかと感じています。 実際、私の周りでも、子どもから大人までさまざまな人が生活の不安を抱えています。 物価は上がり、社会保険料も上がる。給料は思うように伸びない。この状況で余裕を持てというのは、なかなか難しい話だと思います。 私は2000年代後半に人材系の仕事をしていたのですが、日雇いで働く方の姿を忘れられません。 明日の食費のために今日働く。あの…