教室ブログ

2026.01.22

星の見え方と形

こんにちは、個別指導Wam藤の木校です。

 

高校受験を間近に控えた中学3年の終わり頃、理科で「地球と宇宙」という単元があります。

星が嫌いな人はそんなにいないと思いますが、受験直前のドタバタした時期に、月だの星だのややこしい問題を解かされるので、イライラして、以降星の問題が嫌いになってしまう、という人も多いかもしれません。

でも、時間をかけて考えればそんなにも難しくはないものです。今回は星の動きを“時間をかけて”図を用いて取り組んでみましょう。

 

朝、東から太陽が昇り、夕方西へ沈んでいきます。これは太陽が動いているのではなく、地球が地軸を中心に西から東へ1日に1回転しているためです。これは大丈夫ですよね。

さて、地球に対して上から太陽の光が来ているとき、地球の上半分が昼側、下半分が夜側になります。いま地球の真ん中を北極点としたとき、下の図で地球の左側に立っている人にとって、北極点の方向が北ですから、反対が南、上側が西、下側が東になります。地球は西から東へ回転しているので、図では左回りになります。

さて問題、この人にとっていまは日の出の時刻でしょうか、日の入りの時刻でしょうか、正午でしょうか、真夜中でしょうか。

はい、日の入りが正解です。左回りに地球が回転していて西に太陽が沈んでいきます。

日の入り

同様に、地球の右側に立っている人は日の出の時刻にいることになります。同じように考えると、次の図のように、地球の上に立っている人は正午、地球の下に立っている人は真夜中になります。東西の向きが逆になるのを注意してください。

正午と真夜中

 

以上を踏まえて、月の動きを考えてみましょう。

まず、時間(時刻)を問う問題。

月の時刻問題

いま真夜中に月が南中しています(上図)。地球は1日24時間で360°回転しているので、1時間で 360°÷24=15° 東から西へ動いて見えます。地球の回転(自転)の方が速いんですね。このように月(つき)の動きで時間(時刻)を問う問題は地球の自転で変化します。

 

次に日(日付)を問う問題。「〇日後に」などを問う問題はたいていこちらです。

パターン1「同じ時刻に観察」編。

月(つき)は1ヶ月(約30日)で地球の周りを360°公転しているので、1日で 360°÷30日=12° 西から東へ動いて見えます。毎日同じ時刻に観察すると、昨日より少し東寄り(上がりきっていない)のように見えるでしょう。

月の日付問題1

パターン2「同じ位置に見える時刻」編。

パターン1で説明したように、月(つき)は1日で12°東へ動くので、同じ位置に見えるためには地球がさらに12°自転しなくてはいけません。24時間:360°=x時間:12°とするとx=0.8時間=8/10時間=48/60=48分 となります。従って同じ位置に見える月は1日で約48分ずつ遅れることになります。今日午前0時に南中したのなら明日はおよそ0時48分に南中する(昨日はたぶん午後23時12分に南中した)、ということですね。まあ実際は一ヶ月が30日ジャストではないのでずれてきますが。

月の日付問題2

このように月(つき)の動きで日(日付)を問う問題は月(つき)の公転で変化します。時間(時刻)の場合とは違うので注意しましょう。

星の問題は地球も星も動いているのでややこしいですね。また、途中に計算がでてきて身構えてしまいますが、「月は〇日で〇度」などを覚えるよりも、計算方法を覚えて、試験時間中に計算する方が確実です。簡単な計算なので、ぜひ方法を覚えてください。

 

では星(星座)の動きはどうでしょう。

まず、時間(時刻)を問う問題は、月(つき)と同じで地球の自転で変化します。

星の時刻問題

地球は1日24時間で360°回転しているので、1時間で 360°÷24=15° 東から西へ動いて見えます。

 

次に月(げつ)を問う問題。「〇ヶ月後に」などを問う問題はたいていこちらです。

パターン1「同じ時刻に観察」編。

星(星座)は十分に遠いところにあるので動きません。地球は1年(12ヶ月)で太陽の周りを360°公転しているので、1ヶ月で 360°÷12ヶ月=30° 東から西へ動いて見えます。月が遅れるのに対して、星(星座)は進んでいくようにみえるのですね。

星の月問題1

パターン2「同じ位置に見える時刻」編。

パターン1で説明したように、星(星座)は1ヶ月で30°西へ動くので、同じ時刻だともう先へ(西へ)進んでいるようにみえます。だから同じ位置に見えるのは同じ時刻より30度ぶん前になります。地球は1時間に15°東から西へ動くので、1ヶ月後に同じ星(星座)が同じ位置に見えるのは、30°÷15°/時間=2時間前になります。

星の月問題2

 

位置はともかくとして、見え方はどうでしょう。

見え方というと月(つき)か金星。まず月をみてみましょう。

月の「日(日付)を問う問題」でみたように、1日経つと(地球が一回転すると)月は12°動きます。だいたい3.5日分ずつの月を描いたのが下図です。

月の位置

地球から見て月がAの位置にあるときが新月、Eの位置にあるときが満月です。

ではCの位置にあるとき、下のア~エのどれになるでしょうか。

新月から満月の中間ですからイかウですよね。いま地球でPの時刻(日の入り)のとき、太陽が西に沈む方向に月が明るいはずです。だからイとなります。

逆にGの位置は地球がQの時刻(日の出)なのでウになります。

月がBの位置にあるときはどうでしょうか。新月と半月の間なので三日月、でもアかエどちらでしょう。地球でPの時刻(日の入り)のとき太陽の方向に月が明るいはずですからアになります。

 

「いや、月はわかるが金星がわからないんだ」という人も多いでしょう。金星が難しく感じるのは形だけでなく大きさも変わるところです。金星は月と違って地球から離れたり近づいたりしているので、近づいたときに大きく見え、離れたときに小さく見えます。

下の図でいうと、C~Gのとき大きく見え、A~B、Hのとき小さく見えます。

金星の位置

金星がAの位置にあるときは「満月」(いや、金星だから「満・金星」?)なのですが、地球からは太陽に遮られ見えません。逆にEの位置にあるときは「新月」(これも金星だから「新・金星」?)なので、これも見えません。

地球でPの時刻(日の入り)から見えるのはB~D、Qの時刻(日の出)から見えるのはF~Hとなります。Pの時刻で見えるD(あるいはB、C)を「宵の明星」、Qの時刻で見えるF(あるいはG、H)を「明けの明星」と呼ばれています。

形の変わり方も月と少し違います。金星は、地球から見て45°の角度にあるとき(CかGのとき)に「半月」(いや金星だから「半・金星」)になります。金星自体は同じ速さで公転しているのですが、地球からみていると、金星が細い間(CからGまで)は大きく・速く変わり、「半月」(「半・金星」)よりも太い間(GからCまで)は小さく・ゆっくり変わることになります。

 

これで「地球と宇宙」の単元の問題が全て解けるわけではありませんが、混乱しがちな部分は押さえられたかなと思います。

中3生はもうすぐ高校受験ですね。検討を祈っています。

 

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