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2026.01.12

進路のリアル:転職は大人の特別イベントではなく、むしろ普通。

中学生・高校生のうちは、就職したらずっと同じ会社で働くもの!ってイメージを持ちやすいかもしれません。
でも実際の社会は、一度決めて働いた職場を変える人は沢山います。

企業間を活発に移動して仕事を変える事、転職しやすい状態の事を流動性がある!と言います。

総務省の労働力調査(詳細集計)では、2024年平均の転職者は331万人(男性177万人、女性154万人)と出ています。
ここで大事なのは、331万人もいるのか!って驚くことよりも、これくらいの人数が毎年職場を変えている。動いているという点です。

つまり社会って、同じメンバーで固定される世界じゃなくて、人が入ってきて、出ていって、また入ってくるという回転が、普通に起きています。

さらに厚生労働省の雇用動向調査を見ると、企業の現場はもっとはっきりしていて、入職率14.8%・離職率14.2%(2024年)のように、労働市場は常に出入りしています。

この状況は、社会人の約半数が転職を経験しているという事が言えるような数字だという事です。

よって、会社という組織はずっと同じ人で回るのではなく、一定の入職・離職がある前提で回っている。っていう事です。

これが社会の基本構造です。

転職=成功ではない。むしろ調整として起きることが多い

SNSや動画を見ると、転職って年収アップ!キャリアアップ!みたいな成功ストーリーが目立つうに感じます。
でも統計で見ると、話はもっと生々しいです。

雇用動向調査(転職入職者の賃金変動)では、転職で賃金が増えた人が40.5%いる一方で、減った人も30.2%います。
つまり、増減なしも含めて考えると、転職すれば必ず上がるという考え方は成立しません。

そして転職理由もリアルで、男性は(個人的理由などを除くと)定年・契約満了、給料が少ないが上位に来やすく、女性は労働時間や休日などの条件、人間関係が目立ちます。
これってつまり、転職の多くは挑戦だけじゃなくて、生活・心身・条件を守るためのリスク調整として起きているということが言えると思います。

進路の落とし穴:業界が良さそう!だけで決めない方が良い

当ブログでは職域(業界)と職種(仕事の中身)」の話がよく出てきます。

進路でも転職でも、失敗が起きやすいのは職域だけ見て、職種と入口条件を見落とすパターンです。

たとえば、IT業界に行けば安泰!みたいな雑な話があるけど、現実はそう単純ではありません。
IT業界でも、営業・事務とエンジニアでは、求められる力も積み上げていくスキルも別物です。

さらに未経験OK!は入口が広い分、言い方を選ばずに言うと、替えがきく仕事。誰でもやり易い仕事
ここを外すと、就職しても環境が変わっただけで終わって、数年後に「こんなはずじゃなかった」が起きやすいので注意が必要です。

やり直しコストって何?

よく「人生はやり直せる」と言うけど、もちろんやり直しはできます。
ただし、社会ではやり直しにコストがかかることが多い。

これは脅しじゃなく、仕組みの話です。やり直しのコストは主に3つあります。

① 時間コスト

未経験の分野に行くほど、最初の半年〜1年は勉強したのに成果が出ない、慣れないの連続になりやすいです。

仕事しながら学ぶなら、さらに大変です。

② 収入コスト

転職で給料が上がる人もいるけど、下がる人も多い(さっきの30.2%)。
特に、職種チェンジや未経験転職は、最初に下がる確率が上がります。

即戦力になれない仕事では、収入が新卒扱いになる事も。

③ 心身コスト

評価基準も人間関係も、全部リセットされます。ここで折れる人がいます。
転職は履歴書の問題だけじゃなくて、生活のOSを入れ替えるみたいな負荷がかかります。

だからこそ大事なのは、一回で正解を当てろではなく、ズレた時に戻れる設計を先に作っておくことです。

※「ズレた時に戻れる設計」とは
進路や仕事が合わなかったときに、人生が詰まない状態を先に作っておくこと。
資格・学歴・職種スキルなど、後から使える再スタート券を残しておくようにする。
たとえば、教員免許があれば学校が合わなくても塾や教材会社で活躍できる可能性が広がる。
ITなら、業界を変えてもエンジニアやサポート職として転職できる。
年齢制限のある仕事(公務員など)は、挑戦できる期限を先に把握しておく事。
未経験OKの仕事だけを選び続けると、次の入口が狭くなりやすい。
だから職域(業界)以上に、職種(何をするか)を意識して経験を積む事。
失敗しない人生を作ることが目的ではないですが、何かがズレても修正できる人生を作るための準備という事になります。

就職前:将来の後悔を減らす準備の型5つ

転職の話に見えて、これは実は 就職前の準備の話です。
就職してから慌てる人が多いから、今のうちから小さく仕込んでおく方が強い。

1)何が嫌か?を条件にするクセをつける

なんとなく嫌。は、次の環境でも繰り返しやすい。
たとえば将来、

  • 休みが少ないが嫌 → 休日や勤務形態を条件化する

  • 人間関係が怖い → 仕組み(評価制度・相談窓口)のある職場を選ぶ
    みたいに、気持ちを条件に変えるクセが役に立ちます。

2)職域(業界)より、職種(中身)を先に考える

医療、教育、ITみたいな業界名で決めるとズレやすい。
その世界で、自分は何をする役割なのか?を先に考えると、ミスが減りやすいです。

3)入口条件を先に調べる(ここ超大事)

資格がいるのか、仕事成果(ポートフォリオ)がいるのか、体力がいるのか、年齢制限があるのか。
企業は人材を欲しがりますが、同時に不要な人材は書類審査で落とします
だから入口条件を知らずに動くと、後でそもそもスタート地点に立てないが起きます。

4)小さく試す(いきなり人生を賭けない)

いきなり辞める/いきなり決める、じゃない。

  • 勉強を1ヶ月続けられるか

  • その仕事に触れられるか(見学・講座・制作・体験)
    この試走をすると、向き不向きがはっきりします。

5)国の支援を遠慮なく使う

転職も学び直しも、自己責任で抱え込むと詰む可能性が高まります。日本は制度があります。
いざというときの相談先・訓練制度を知ってるだけで安心感が変わります。

進路のリアル

転職は悪いことではありません。でも、準備なしで動くと、

やり直しが自由じゃなくて負担になることがあります。

だから、今のうちにやるべきことはシンプルで、
好き嫌いの感情を、条件と職種に変えて説明できるようになること。
これができる子は、就職でも転職でも、だいぶ強いです。

参考リンク(公的・制度系)

■ 総務省 統計局:労働力調査(詳細集計)「転職者」など(2024年)
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/gaiyou.pdf
■ 厚生労働省:雇用動向調査(入職率・離職率など)
■ ジョブ・カード制度(キャリア形成・相談の入口)

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