こんにちは個別指導WAM堺市駅前校です。
■2013年。日本はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の交渉に参加しました。
世界のルールづくりに乗り出した、そんな節目の年でした。
当時は「本当に参加して大丈夫なのか?」という声が多く、農業や医療関係者の反発も強かったのを覚えています。
関税の撤廃、アメリカ主導のルール、国のかたちが変わってしまうような不安もありました。
ニュースを見るたびに、どこかざわついた気持ちになっていました。
でもその後、アメリカは離脱し、トランプ大統領が関税を引き上げるという真逆の道を取りましたね。
時代って、どうなるか分からないですね。
10年経っても、正しかったかどうか!?とか振り返る事ってほとんどないですよね。
■その年、ドラマでは半沢直樹が大ヒットしました。
「倍返しだ!」というセリフ、今でも覚えている方も多いのではないでしょうか。
当時、私のまわりでも話題でしたが、正直、私は仕事ばかりでドラマを見る余裕なんてありませんでした。
「倍返しだ!」って言われても、「そのドラマ面白んですか~!?」ぐらいしか反応できなかったですね。
会社でみんなが、スカッとした!とか言っているのを横目に、私はコンビニ弁当を食べていた気がします。
映画は『風立ちぬ』。これは見ました。
飛行機好きの少年が、夢を追いかけて、戦闘機を作る物語。
美しくて、でも切ない。自分の作ったもので、誰かが命を落とすという現実。
あの作品には夢と現実の葛藤が詰まってたように思います。
今思えば、仕事だけに追われていた頃の自分は、
社会の変化や文化の波から少しずつ遠ざかっていたのかもしれません。
忙しさに身を預けると、世界の色がモノクロになってしまいます。
2013年という過去の社会が、実態感としての輪郭がとても薄い。そこに記憶がないんです。
それは冷めた食事を、ただ口に放り込むような感覚に似ています。
時代を感じること。物語を観ること。人と語ること。
それらは、仕事以上に大切な事なんだと思います。
あの頃から12年。
TPPも、世界も、そして私たちの働き方も大きく変わりました。
でも、どれだけ時代が変わっても、人が考え、感じ、迷うことの本質は変わらないですよね。
今、私たちはまた新しいルールの時代に立っています。AIが動き出し、教育も変わっていく。
それでも大事なのは、人との温度を感じ、人と交流する事。それを忘れずに生きていきたいです。