教室ブログ

2025.01.20

【共通テスト2025<現代文>】

【第1問 評論文】

<総じて>

やや難。目標20分。

1ミスくらいで何とか乗り切りたい…。

なんと選択肢が5択から4択へ!!

<要旨>

観光はかつて「する」ものだったが、

「見る」ものになった。

しかし昨今「する」要素がリバイバル。

そもそも主体は

「見る」だけではなく同時に

「見られている」客体でもあり、

「行為する存在」としての

身体性でもある。

<問1> 漢字 標準

全て基本的な漢字で全問正解したい。

正解は③、②、②、④、①。

<問2> 内容説明 標準

ポイントは、

「観光者=見る側」の果てしない欲望

=「まなざしの全域化」に、

「観光地生活者=ホスト側」が、

果てしなく付き合わされうる、

という隘路(ボトルネック)。

上記のような「正解のイメージ」を

持って選択肢に臨み、

「時間を食うわ引っかかるわ」の

「消去法」ではなく、

「積極法」でズバリ正解したい問題。

正解は④。

<問3> 内容説明 やや難

ポイントは、

「観光研究は生活者重視」、

「ブーアスティンは能動的旅に価値」。

これもズバリ積極法で行きたいが、

問2と違って選択肢が紛らわしい。

正解は③。

①「批判し」が言い過ぎ、後半も△。

②は「観光研究」「ブーアスティン」が

一緒くたになっていて✕。

④は「無価値」なのは

「見る側の観光者」ではなく

「見るだけの観光」。

<問4> 理由説明 やや難。

ポイントは、

「パフォーマンス的展開」。

観光は「体験重視」へ、

それと並行し

観光研究は「従来視点の再考」。

問3同様、選択肢が紛らわしい。

正解は②。

①は「商品に押し上げる」が言い過ぎ。

③の「観光は見るだけでは説明不可」は

「観光研究」というより「筆者」認識。

④は「無理解さを反省した」が謎。

<問5> 表現説明 標準

ポイントは、

Dはシンプルに

「見るとする」トゥギャザー、

「見るとする」の二者択一は不毛。

Eは「人々の身体が都市を演出」。

選択肢の長さに惑わされないで!

Dだけでほぼ②のみに絞り込める

「積極法」で解ける問題。

「消去法」ならただ時間だけを食う。

<問6> 内容説明 標準

本文の最後の3行しか

解答への根拠がないので、

これは「正解のイメージ」を持って

「積極法」で臨むのが困難、

しぶしぶ「消去法」で選択肢を吟味。

しかしこれも問5同様、

一見選択肢が長いが見掛け倒し。

最後の1行の比較のみで②に絞れる。

部分というより、

全文にわたる要旨に関わる問題でした。

①「まなざしの非対称性」

③「招かれざる客」

④「観光者相互のコミュニケーション」

などは要旨とは遠く、

どうかすぐ消せてほしい。

 

 

【第2問 小説文】

<総じて>

標準。目標15分。

評論文同様、選択肢は4択。

<要旨>

引きこもり=生活力がない=無価値、

と決めつけてパージしないで!という、

近代合理主義・損得勘定(コスパ)に

染まり切った現代の若者たちへの

共通テストからの痛快なアンチテーゼ。

ちなみに作者の蜂飼耳さんは、

2014年に東大でも出題されました

(そしてそれは

ここ20年の東大現代文の中でも

最凶難易度のひとつでした…)。

<問1> 行動説明 やや難

ポイントは、

「本当は弾けないが弾けるふり」。

積極法で①が正解だが、

各選択肢がやや紛らわしい。

②は「大切な曲」が✕。

③は「追憶にひたる」が✕。

④は「深い思い入れ」が✕。

<問2> 心情説明 標準

ポイントは、

「母みたく意地悪な気持ちが出て、

おじさんを少し虐めてみた」。

強固な論理の評論文と違い、

微妙な感情の小説文は、

「正解のイメージ」を事前に持ち

「積極法」を窺いながらも、

しっかり「消去法」も駆使すべし。

正解は④。

①は「情けなくなり」が✕、

②は「出来の高さを疑わず」が✕。

③は「失望感」が✕。

<問3> 相違点説明 標準

ポイントは、

モノ作りはするが

引きこもりのおじさんに対し、

生活力のみを見て「シビア」な母と、

我が子可愛さで中身も見ている祖母。

問1・2よりは

選択肢が紛らわしくない。

正解は③。

①は「いつか実力を見せる」が✕。

②は「負担」が✕。

④は「叱っても仕方ない」が✕。

<問4> 相違点説明 標準

ポイントは、

前者:子供にも見透かされるくらいの

痛々しさでて「かわいそう」。

後者:いいとこ(モノ作り)あるのに

生活力なくイキられ「かわいそう」。

正解は④。

①は後者が✕。

②は前者が△、後者が✕に近い△。

③は前者が✕に近い△、後者が△。

④が相対的判断で「最も適切」。

<問5> 表現 標準

流石に表現問題は完全に消去法で。

②・③・④が完全に適当、①が正解。

①は、別におじさん自身は自身の状況を

「不本意」とは思っていない。

これらはむしろおじさんの

「周囲からの遮断」の比喩。

<問6> 心情説明 やや易

ポイントは

「おじさんが作れる

オカリナすら作れない今の私、

なんだか将来不安になっちゃった」。

問3同様、選択肢が紛らわしくない。

正解は①。

②は「おじさんのためにできること」、

③は「振り回され続ける」、

④は「おじさんの内申を測りかね」、

がそれぞれ明らかに✕。

<問7> 心情変化 標準

ポイントは、

異端(=おじさん)は不安

異端(=おじさん)を包摂、

への心情の変化。

選択肢が長いだけで見掛け倒し。

正解は④。

①は「安心感」が、

②は「居心地良い場所から逃避」が、

③は「挑戦する必要」が、

それぞれ✕。

 

 

【第3問 実用文】

<総じて>

標準。目標15分。

予想通り登場した実用文。

英語みたい。

時間無制限なら満点取れるでしょう。

しかし出来れば10分、

かけられても15分、という

限られた時間を考えると、

1問くらいはミスるよね…。

共通テスト

=ただのしょうもない

情報処理能力測定テスト。

ちなみ昨今のトレンドだった

「複数素材の比較検討」は、

評論文・小説文ではなくなり、

この「実用文」のみになりました。

そしてこの「実用文」の最終問題は、

良くも悪くも「思考力」の真骨頂問題。

<要旨>

一見して意味の解りにくい外来語は、

必要に応じて適切な日本語に

言い換えて使用するべき。

しかしその際は画一化せず、

年代別・世代別など

様々な角度から重層的に検討すべき。

<問1> 資料の読み取り 標準

正解は②。

他の選択肢は明らかに違う。

<問2> 資料の読み取り 標準

正解は④。

資料内に「概念普及に役立つ」とある。

<問3i> 資料の読み取り 標準

①が紛らわしいが、

①はわずかに不適当、

④はめっちゃ不適当。

相対的判断で④が正解。

<問3ii> 思考力 やや難

消去法で臨むしかない。

正解は②と⑤。

加筆パート:

①は、1段落ではまだ

資料Ⅱは出てきてないです…。

③は、資料Ⅲは

「外来語を頻繁に使う」ことを示す

資料ではないです…。

修正パート:

④は迷うが、

3段落の「重層的検討」からややズレ。

⑥は「医療」に限定し過ぎ。

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