教室ブログ

2022.04.29

同音異義語について

こんにちは、個別指導Wam西取石校です。

ロシアによるウクライナ侵攻を国際社会が止めることができないという状況が、依然続いています。

日本では、コンプライアンス(法令遵守)が厳しくなり、暴力行為を助長するとして、年末恒例であった「ダウンタウンの笑ってはいけない」がなくなってしまったことと考え合わせて、その落差についていけないのは私だけでしょうか。

前回の繰り返しになりますが、次代を担う子ども達の未来が明るく、健全であることを願うばかりです。

 

さて、今回は「同音異義語」についてお話しします。

 

問題です。「キシャのキシャがキシャでキシャした」この例文の「キシャ」に正しい漢字を当てはめて下さい。正解は「貴社の記者が汽車で帰社した」です。だじゃれのように思うかもしれませんが、この例文はワープロ専用機が開発されていた時代(1980年代)、研究開発者たちが使っていたものです。ワープロとしての重要な機能である「一括変換」ができるかどうかの目安として用いた例文です。

 

この「キシャ」のように発音が同じで、意味の違う語のことを「同音異義語」といいます。小中高の漢字の書き取り問題としてよく出題されるものです。

 

では、なぜ、日本語にこのような「同音異義語」が多数存在することになったのでしょうか。それは、もともと日本には「文字」というものがなく、中国の文字である「漢字」を自国の文字として採用したためです。

 

漢字を使って記録を残し出した、およそ五世紀頃は、中国語の発音のまま、中国語の文法にのっとり、中国語(漢文)として記録を残していました。この中国語の発音にしたがった漢字の読み、これが「音読み」です。そして、中国語には音調と呼ばれる発音の違いがあり、例えば、「ka」という発音に、高い音・上昇する音・低い音・下降する音が存在したのに対して、日本人が漢字を輸入した時、これらの音調は日本人の耳には聞き分けできなかったのか、もしくは、あまり注意を払わなかったのでしょう。そのため、本来は発音の違いのあった複数の漢字に同じ「音読み」を施したのです。そして、同じ「音読み」をする熟語、同音異義語が多数存在することとなったのです。

 

よく書き取り問題として出題されるものとしては「鑑賞 干渉 感傷 緩衝」、「換気 喚起 歓喜 乾期」などがあります。面倒くさく、うっとうしいと感じてしまいます。しかし、例えば「エレクトロマグネティクフィールド」という長ったらしい言葉が、漢字を使えば、「電磁場」と表現でき、漢字は一瞬でその言葉の意味理解を可能とする、便利なアイテムであるともいえます。漢字の持つ便利さに比べて、同音異義語の不便さなど取るに足らないともいえるのではないでしょうか。

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