教室ブログ

2019.04.19

葉桜と魔笛

この季節になると思い出すのが、タイトルにある太宰治の短編小説「葉桜と魔笛」です。

「このように葉桜の頃になると思い出します。と、その老婦人は物語る。」で始まるこの小説は、

数ある太宰の作品の中で、私が最も好きな作品です。

昭和14年に発表された作品で、戦争中の暗い時代に、唯一太宰だけが、キラキラした良質の作品を

発表していた、その頃の作品の1つです。

物語世界の「今」は、発表時の一年後、昭和15年に設定されており、「今」から35年前、すなわち

1905年の、日露戦争中の「ある日」の出来事が物語られます。

しっかりと、でもさりげなく伏線が張られており、それをうまく、かつ上品に整理して、

一つ目の「どんでん返し」があり、さらにもう一つの「どんでん返し」。

物語に引き込まれることは請け合いで、本当に「物語らしい物語」です。

ゴールデンウィークの読書として、ぜひお勧めします。

角川文庫の「女学生」に収められていると思います。10分ぐらいで読める作品です。ぜひぜひ。

 

…… 言い忘れていました。勉強でお悩みのことがありましたら、教室に気軽にお越しください。

ワムの扉は、あなたのために開かれています。

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