教室ブログ

2019.03.29

十を知る為に

こんにちは。Wam西浜校です。3月も残り数日、寒暖の不安定さが未だ少し残りますが、日中が少しずつ暖かみを帯びて来

 

た様に思われます。新年度に向けて、皆さんそれぞれの準備を進められていますでしょうか?日常を過ごす環境や、生活リズ

 

ムが変化し、先ず新しい事を自分の中に刷り込む為に心身を砕かれる方も多いのではないかと思います。何か月ぶりかの「論

 

語」のお話なのですが、「一を聞いて十を知る」と言う言葉が有ります。「一つの事を聞けば十の事を知ることが出来る」、

 

もしくは「全てを悟ってしまう」人によっては、その様に捉えられる言い回しに思えるかもしれません。最近、この言葉の背

 

景に在ったお話を拝読致しました。孔子が、弟子の子貢に、「同じ弟子である顔回と自分(子貢)どちらが優れているか?」

 

を問いました。その質問に対し、「顔回は一つを聞いて十を悟れる程の聡明な人物だと思いますが自らは二つを悟る事が精一

 

杯です」と返します。それに対し、孔子も同じくして、顔回には敵わない、と持ち上げつつ「自らも(子貢と)同じく二つく

 

らいしか悟る事が出来ない」と同調します。顔回の本心を聞いた否かは分からないですが、二人には顔回がそう見えていたの

 

かもしれません。ただ、弟子である子貢の言葉に対し、師である孔子が「自分も実は君と同じなのだよ」と言う様なニュアン

 

スの言葉を返したのには、あくまで私見ですが、色々な含みが在る様な気がします。皆同じ人間なのだから、少しの事を聞い

 

ただけで全てを理解出来た様な事が現実に在るだろうか?との問いかけにも思えます。もし、それが現実に在ったとすれば、

 

その方は一応の順を追って、その分野においての物事のいろはを一通り極められた方なのではないか?とも思ったりします。

 

相手の方から十分に新しい知識を伝えて頂いたり、心中を伺う為には、思い込みを取っ払って、相手の言葉を遮らずに、謙虚

 

さを供えて、最後まで傾聴してみる事が大切なのかな、と思いました。新年度、新しい環境で、新たに出会う人から、新しい

 

事を学ぶ事になる事が有ると思います。お互いが氷解する事と言うのは、本当に難しい事だと思うので、その初めの一歩とし

 

て、相手の言葉を最後まで受け取って話を聴くという事が、十を知る為の地道な方法なのではないか?と思います。まだま

 

だ、朝晩の寒暖差が大きいと思いますので、風邪など引かぬ様、体調に気を付けて下さい。

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