「志望動機? …家から近いからです。」
「自己PR? …特にありません。」
学校での模擬面接や、願書の下書きをしている時、こんな風に手が止まってしまっていませんか?
周りの友達が「生徒会に入っていました!」「県大会で入賞しました!」と輝かしい実績を並べる中で、「自分には話せるようなすごいエピソードなんて何もない…」と焦りを感じているかもしれません。
でも、安心してください。
実は、高校受験の面接において、「全国大会優勝」のような特別な実績は必要ありません。
私が長年、個別指導塾WAMで多くの受験生を見てきて断言できるのは、「一見平凡なエピソードこそが、最強の武器になる」ということです。
必要なのは、事実をねじ曲げて嘘をつくことではなく、あなたの持っている「等身大の事実」を、面接官が好む形に翻訳する「ちょっとした変換のコツ」だけです。
この記事では、元教員であり受験戦略のプロである私が、「実績ゼロ・志望動機は『家から近い』」という状態からでも、面接官を唸らせる回答を作る「魔法の3ステップ」を伝授します。
この記事を読み終える頃には、「これなら嘘をつかずに、堂々と自分の言葉で話せる!」という自信作の回答ができあがっているはずです。
さあ、一緒に「合格への言葉」を作りに行きましょう。
Contents
【新事実】面接官は「すごい実績」なんて期待していない

まず、あなたの肩の荷を下ろすために、ある誤解を解いておきましょう。
あなたは、「面接官は、すごい実績を持っている生徒を探している」と思っていませんか?
実は、それは大きな間違いです。
面接官(学校側)の評価基準と生徒の実績の間には、多くの受験生が誤解している関係があります。
面接官が見ているのは「過去の栄光(実績)」そのものではなく、その経験を通して育まれた「人柄」や、これからの高校生活への「適性(マッチング)」なのです。
面接官が本当にチェックしている2つのポイント
多くの都道府県の公立高校入学者選抜実施要項(例えば埼玉県など)を確認すると、評価の観点は主に以下の2点に集約されます。
- 意欲・適性: 「この生徒は、うちの高校に入って前向きに頑張れそうか?」
- 規範意識・態度: 「ルールを守り、周囲と協力して生活できるか?」
つまり、たとえ全国大会で優勝していても、「なんとなく志望しました」と答える生徒より、実績はなくても「貴校の〇〇という環境で、私はこう頑張りたいです」と目を輝かせて語る生徒の方が、圧倒的に高評価を得られるのです。
嘘をつかずに合格!「言い換え3ステップ」の魔法

「でも先生、意欲って言われても…やっぱり『家から近い』以外の理由がないんです」
そんな声が聞こえてきそうです。大丈夫、そこで使うのが、今回紹介する「面接回答変換メソッド」です。
このメソッドを使えば、「平凡な事実」と「合格回答」の間にあるギャップを埋め、誰でも論理的に評価される文章を作ることができます。
魔法の公式:Fact → Conversion → Future
やることは簡単。以下の3つのステップに、あなたの「本音」を当てはめるだけです。
- Step 1: Fact(事実)
ありのままの事実や、ネガティブに思える本音。「家から近い」「補欠だった」など。 - Step 2: Conversion(変換)
その事実を「メリット」や「強み」という視点で見直す。「通学時間が短い」「諦めずに続けた」など。 - Step 3: Future(未来)
変換した価値を、高校生活でどう活かすかに繋げる。「浮いた時間で勉強する」「粘り強く努力する」。
この3段論法を使うことで、「楽をしたい」という利己的な理由が、「効率的に時間を使って努力したい」という前向きな志望動機に生まれ変わります。
嘘はひとつもついていません。視点を変えた(リフレーミングした)だけなのです。
【そのまま使える】「家から近い」「特にない」の変換実例集
では、実際にこのメソッドを使って、皆さんが最も悩みやすい3つのケースを「合格回答」に変身させてみましょう。
これをそのままコピーするのではなく、自分の言葉にアレンジして使ってみてください。
劇的ビフォーアフター:そのままだとNG、変換すればOK!
| ケース | Before (そのままの事実) | 変換のポイント (Conversion) | After (合格回答) |
|---|---|---|---|
| 1. 志望動機 | 家から近くて、通うのが楽だからです。 |
「楽」→「時間の有効活用」 短縮できた時間で何をする? |
貴校は自宅から近く、通学時間を短縮できます。その時間を活かして、中学から続けているサッカー部と勉強の両立に誰よりも全力で励みたいと考え、志望しました。 |
| 2. 自己PR | 部活は3年間やりましたが、ずっと補欠でした。特に実績はありません。 |
「補欠」→「継続力」「チーム貢献」 辞めなかったこと自体が才能。 |
私の長所は、結果が出るまで諦めずに続ける「継続力」です。バスケ部ではレギュラーになれませんでしたが、誰よりも早く準備をし、ベンチから声を出し続けました。この粘り強さで、高校でも勉強と部活に精一杯取り組みます。 |
| 3. 長所・短所 | 長所は特にないです。短所は心配性なところです。 |
「心配性」→「計画性」「準備万端」 慎重さは信頼に変わる。 |
短所は心配性なところですが、それは「準備を怠らない」という長所でもあります。テスト前には人一倍早く計画を立てて勉強してきました。高校でもこの計画性を活かし、着実に成績を伸ばしたいです。 |
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 回答を作る時は、必ず「高校の名前(校風)」や「入りたい部活名」を具体的に混ぜてください。
なぜなら、上の表の「After」は完成度が高い反面、そのまま使うと「どの高校でも言える定型文」になってしまうからです。「貴校の〇〇という校風の下で、文武両道を〜」と付け加えるだけで、「この高校のためだけに用意した言葉」になり、説得力が段違いに上がります。
質問に答えられない時は?想定外のピンチ脱出法
完璧に準備していても、本番では予想外の質問が飛んでくることがあります。
「最近気になったニュースは?」「最後に一言ありますか?」
そんな時、頭が真っ白になってパニックにならないための「お守り」を持っておきましょう。
Q. 「最近気になったニュースは?」と聞かれたら?
政治や経済の難しいニュースを無理に答える必要はありません。
中学生らしい、自分の身近なトピックを選びましょう。
- OK例: 地元の商店街のイベントの話、AIやスマホなど自分が興味のある技術の話、スポーツの話題。
- ポイント: 「なぜ気になったか」という自分の感想をセットで言えるものを選んでください。
Q. 頭が真っ白になって沈黙してしまったら?
これが一番怖いですよね。でも、沈黙自体は不合格の理由にはなりません。
一番良くないのは、焦って適当なことをボソボソと言うことです。
ピンチの時は、魔法の言葉を使いましょう。
「すみません、緊張してしまいました。少し考える時間をいただけますか?」
こう言える勇気こそが、面接官には「落ち着きがある」「誠実だ」とプラスに映ります。深呼吸して、最初から言い直せば大丈夫です。
これだけは守って!絶対にやってはいけない3つのNG
最後に、どんなに素晴らしい回答を用意しても、これをやってしまうと全てが台無しになってしまう「3つのNG」をお伝えします。
1. 丸暗記による「棒読み」
文章を一句一句完璧に覚えて、お経のように唱えるのはやめましょう。
丸暗記と本番の失敗には、明確な因果関係があります。 途中で一文字でも忘れると、そこから先が全部飛んでパニックになるからです。
文章ではなく、「継続力」「裏方」「文武両道」といった「キーワード」を覚えて、その場で繋げて話す練習をしてください。
2. 自分を大きく見せる「嘘」
「生徒会の副会長をやっていました(本当は書記)」
「ボランティアに参加しました(本当は1回だけ)」
面接官はプロです。嘘をついている生徒は、目が泳いだり、深く質問された時に答えに詰まったりして、すぐにバレます。
「等身大の自分」を「言い換え」で魅力的に見せることと、「嘘」をつくことは全く違います。
3. 第一印象を損なう「マナー違反」
話す内容以前に、入室した瞬間の「身だしなみ」と「目線」で合否の半分が決まると言っても過言ではありません。
- ボタンは留まっているか?
- 髪は整っているか?
- 面接官の目を(あるいはネクタイの結び目を)見て話しているか?
ここさえ押さえておけば、多少言葉に詰まっても「好印象」は守れます。
まとめ:あなたの「平凡」は、磨けば最高の「武器」になる
最後まで読んでくれてありがとうございます。
「自分には何もない」と悩んでいたあなたも、今は「これなら言えるかも!」というヒントが見つかったのではないでしょうか。
家から近いことも、部活で補欠だったことも、心配性な性格も。すべては視点を変えれば、あなただけの立派な「武器」になります。
「面接官は敵ではなく、あなたのいいところを知りたがっている先生」です。
今日作った「言い換え回答」を持って、自信を持って本番に臨んでください。
もし、一人で練習するのが不安なら…
「回答は作れたけど、実際に喋ると緊張しそう…」
「作った回答が変じゃないか、プロに見てほしい」
そう思うなら、ぜひ一度、個別指導塾WAMの体験授業に来てみませんか?
WAMでは、勉強だけでなく、このような面接対策や志望理由書の添削も行っています。
先生が面接官役になって、本番さながらの練習をすることもできます。
あなたが胸を張って志望校の門をくぐれるよう、私たちが全力でサポートします。

