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2026.01.08

進路のリアル:学校を卒業できなくてもやり直せる

これまでこのブログでは、日本の進路や就職がいかに一発勝負に近い構造を持っているかを書いてきました。
高校・専門学校・大学に進学し、新卒一括採用という巨大な入口に乗れた人は、

未経験でも将来性込みで評価される一方、その入口から外れた人は、

突然まったく別のルールで社会と向き合うことになります。

今回は、その中でも特に見えにくい層、
学校に行かなかった人・進学できなかった人・卒業できなくなった人・社会に出るのが怖くなってしまった人
つまり新卒一括採用の入り口に最初から立てなかった人について、現実的に何が起きているのかを整理します。

日本の就職は入口で人生が分かれやすい

日本の雇用システムは、教育と就職が強く結びついています。
学校を卒業する → 決められた時期に就活する → 正社員になる。
この流れに乗れるかどうかで、社会からの扱われ方が大きく変わります。

この仕組みは、能力を正確に測るためというよりも、管理しやすさのために作られてきました。
企業側からすると、同じ時期に大量の若者を採用し、一括で育てる方が効率がいい。
その結果、途中参加や遅れて合流する人は、制度の想定外になってしまっています。

だから、不登校や進学断念、ブランクがある人は、能力以前にルートから外れた存在として見られやすくなります。
これは個人の問題ではなく、構造の問題です。

不登校・非進学・中退は努力不足ではないが、社会では説明が必要になる

不登校になる理由は、人間関係、体調、家庭環境、学校の雰囲気など様々です。
本人が怠けていたわけでも、将来を軽く考えていたわけでもないケースがほとんどです。

個人の問題ではなく社会の問題です。

ただし、日本の社会はこの事情を自動的に理解してはくれません。
履歴書に空白がある、学歴が途中で止まっている。
その事実だけで、なぜ?という説明を求められるのが現実です。

ここで大事なのは、説明を求められる=否定されている、ではないということです。
日本の雇用市場では、理由よりも今どう動けるかが見られます。
だからこそ、空白を完全な沈黙の期間にしない工夫が重要になります。

社会に出るのが怖くなるのは、むしろ合理的

働くのが怖い。失敗したら終わりそうで動けない。
これはよくある事ですし、初めて一人で組織に足を運ぶのは勇気がいる事です。

日本は、
・年齢とキャリアが強く結びつく
・一度の失敗が長く影響しやすい
・やり直しに時間とコストがかかる

こうした特徴を持っています。
そのため、最初の一歩を踏み出すことに強い不安を感じるのは、

むしろ現実を正確に捉えている証拠でもあります。

問題は、怖さそのものではなく、怖さによって社会との接点が完全に切れてしまうことです。

新卒カードを持たない人が入る別ルールの就職市場

新卒一括採用に乗れなかった人は、ポテンシャル重視(将来性)の世界ではなく、
今、何ができるか。を問われる世界に入ります。

ここでは、
・学歴より経験
・将来性より即戦力
・理由より行動

が評価基準になります。

つまり、学校の代わりに自分で信用の材料を用意する必要があるということです。

それは立派な職歴である必要はありません。
アルバイト、職業訓練、資格勉強、ボランティアなど、
継続して取り組んでいる事実が、次の選択肢を生みます。

正社員から始めない。という現実的な戦略

ここで多くの人がつまずくのが、いきなり正社員にならなければ意味がない。という思い込みです。

しかし実際には、契約社員、派遣社員、アルバイト、職業訓練といった形で社会に入り、
そこから正社員へ移行する人は珍しくありません。

これらは敗北ではなく、社会と再接続するための仮設ルートです。
日本社会では、肩書きよりも続けられたかどうか。が評価される場面も多く、
一度でも働けるという事実を示せれば、次の入口は見えてきます。

国や自治体が用意している途中参加用の入口

新卒ルートに乗れなかった人向けに、実は制度も存在しています。

これらは特別な人のための制度ではなく、
日本社会が用意しているやり直し用の公式ルートです。

進路のリアルとして

新卒一括採用に乗れなかったことは、人生の失敗ではありません。

ただし、日本では何もせずに時間が過ぎることが、不利になる事があります。

だからこのシリーズで一貫して伝えたいのは、
進路を雑に扱うと、後から支払うコストが大きくなるという現実です。

今すぐ立派な進路を決める必要はありません。
でも、社会との接点を完全に切らないこと。
ほんの少しでも動いている状態を保つこと。

それを意識していきましょう。日本にもまだ暖かい社会は残っています。

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