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2026.01.07

進路のリアル:世界と比べて初めて分かる日本の進路の正体

世界と比べて初めて分かる、日本の進路の正体

進路について悩んでいる生徒や保護者の方と話していると、必ず出てくる言葉があります。
将来やりたいことが分からない。進路をどう決めたらいいか悩んでいる。

しかし、これは個人の問題ではありません。みんなが抱えている問題なんです。
日本の進路制度そのものが、そう感じさせる構造になっています。

今回は、日本の進路がどれほど特殊なのかを、世界と比較しながら整理していきます。
きれいごとは抜きで、日本の進路の実態をそのままお伝えします。

日本の進路は、卒業=就職。を前提に設計されている

日本の進路制度の最大の特徴は、卒業と就職がほぼ同時に起こることです。
大学を卒業したら、そのまま4月に入社する。
高校でも、就職希望者は卒業と同時に働き始めます。

専門学校卒業でも同じです。卒業したら同時に働き始めます。

これは新卒一括採用という仕組みによるものです。

企業は毎年同じ時期に新卒者をまとめて採用し、年齢や卒業年度が揃った集団を一斉に育成します。

この制度の下では、進路選択はいつか決めるものではなく、この年で決めなければならないものになってしまうのです。
結果として、18歳や22歳という若さで、その後の人生の方向性をほぼ確定させることになります。

世界的に見ると、これはかなり極端な設計になっているという事です。

例えば、日本で30歳を超えてから警察官になりました!と聞く事はほとんどありません。

しかし、アメリカでは30歳を超えても普通に採用されます。

アメリカでは、卒業と就職は切り離されている

アメリカでは、卒業と就職のタイミングは個人に委ねられています。
大学を卒業してすぐに働く人もいますが、インターンやアルバイトを続ける人、大学院に進学する人、あえて何もしない期間を持つ人も珍しくありません。

企業側も、新卒という枠を強く意識していません。
職務内容に合ったスキルや経験があれば、卒業年度に関係なく採用されます。
そのため、進路は一度で決め切るものではなく、試しながら調整していくものとして扱われています。

日本のように、卒業の年を逃したら不利になる、という空気はほとんどありません。

ドイツでは、大学進学が唯一の正解ではない

ドイツの進路制度は、日本とは根本的に考え方が違います。
大学に行くかどうかは、数ある選択肢の一つにすぎません。

多くの若者は、職業訓練制度を利用します。
企業で働きながら学校で学び、国家資格を取得し、そのまま就職する。
このルートは社会的評価も高く、安定した進路として認識されています。

重要なのは、大学進学を選ばなくてもやり直せない人生にならないことです。
日本のように、進路を一本化して失敗を許さない設計とは真逆です。

例えば、学校を卒業し、就職する。

しかし、現代の日本社会では、就職後すぐに退職する人は珍しくありません。

でもその退職は本人の責任になるのです。履歴書が汚れたと言われてしまうのです。

韓国は一度止まることが制度に組み込まれている

韓国では、徴兵制度が進路に大きな影響を与えています。
多くの男性は、大学在学中または卒業前後に軍隊に入ります。

そのため、学業や就職が一時中断されることが前提になっています。
休学や留年、既卒といった状態が、特別視されにくい構造です。

新卒一括採用は存在しますが、日本ほど年齢や最短ルートに縛られません。
進路が途中でズレることを、制度側がある程度許容しています。

日本で有利な事は、学校を卒業したタイミングで就職する事になっているのです。

ブラジルでは、順番通りに進む人生の方が少数派

ブラジルでは、卒業後すぐに安定した職に就くこと自体が簡単ではありません。
就職、進学、職業訓練、無業状態が混在し、進路は非常に流動的です。

制度は整っていない部分も多いですが、その分、人生の進み方が固定されていません。
一度の選択で人生が決まる、という感覚は日本ほど強くありません。

日本の進路が苦しくなる本当の理由

ここまで見てくると、日本の進路の特徴ははっきりします。

その特徴は、

①卒業と就職が強く結びついています。

②年齢とタイミングが厳密に管理されています。

③やり直しが制度的に想定されていない仕組みになっています。

この三点が重なっています。

その結果、進路は選択ではなく、期限付きの決断に思えてしまうのです。
やりたいことが分からない状態でも、とにかく決めなければならない。
この構造が、若者の不安を必要以上に大きくしているのではないでしょうか。

これは、本人の覚悟や努力の問題ではありません。
制度がそう感じさせているのだと思います。

角度を変えて考えてみましょう。

もしも、あなたが大学を卒業し、そして小学校の先生になったとします。

先生になって仕事をはじめてから5年が経過し、こう思います。

「この仕事は私には合わない…。」と思う可能性ありますよね。

そんな時、学校を退職して、「次は警察官になろう」という気持ちになれないのが日本の社会だという事です。

再チャレンジがしづらい設計になっているという事です。

日本の進路は正解探しに向いてない

日本の制度は、最初から選べる人には向いています。

やりたい事が若い事から明確な人や選択肢を多く持っている人には向いているかもしれません。
一方で、やりたいことが分からない人、試しながら考えたい人には厳しい制度です。

世界の多くの国では、
進路は仮決めし、修正し、積み直すものです。

日本だけが、最初の選択に過剰な重みを持たせてしまっているのが実態です。

日本の進路制度は、決してすべてが悪いわけではありません。

他国よりも就職は安定していて、一定の安心感もあります。

高卒であっても仕事ができる職場がある国です。

それは大きなメリットです。

ただし、日本の就職の仕組みを知らずに進路を適当にしていると、
必要以上に追い込まれてしまうことがあります。

やりたい事がなかったとしても、進路の制度はきっちり理解しましょう。

このブログでは、学校では教えてくれない進路のリアルを、

制度の話として、現実の話として、しばらく伝えていきたいと思います。

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