最近、ニュースで耳にするようになった言葉があります。
闇バイト。
テレビや携帯で見かけるたびに、気持ちがざわつきます。
誰が、どんな経緯で、どうやってそこに足を踏み入れてしまうのでしょうか。
その流れを知っておくだけでも、子どもたちを守る力につながるかもしれません。
高額。即日。簡単。
そんな都合のいい言葉がSNSに並んでいます。
中には、
一見、ありえそうな募集記事。
時給も日給も、普通に働くよりだいぶ効率がいい!そんな印象を受けます。
簡単に稼げるかもしれない!!って思う。
けれど、そこから始まる道はまっすぐ闇に向かっていくかもしれません。そう考えていいのではないでしょうか。
応募すると、誰でもできる仕事ですと言われます。
集合場所はファミレスやカフェのような場所だったりするようです。
一見バイトの面接と変わらないように見える。ここで油断してしまう若者が多いようです。
でも、そこで告げられる仕事内容は、完全に別物です。
住居への侵入。
強盗。
空き巣。
いきなり犯罪の実行役を求められる。そこで怖くなって逃げようとすれば、今度は脅しが始まるんですね。
免許証を預かっただろう。家族構成はもう知っている。逃げたらどうなるかわかるな。
逃げ道を塞がれた若者は、選択肢が無くなってしまう。そのまま犯罪の実行犯にさせられてしまう。
恐怖で従ってしまう子もいれば、報酬の高さに現実感を失ってしまう子もいるようです。
こんなに稼げるならまたやろう。この道でなんとか生きていけるかもしれない。そんなふうに思ってしまう場合もある。
もちろん、実行したら警察に捕まる。指示を出した人達は助けてくれません。
捨て駒です。
ニュースで見たことがあります。
都内の貴金属店に押し入ったのは、16〜17歳の子たちだった。
そんな子どもたちが強盗犯として扱われている。闇バイトで人を殺してしまった事件も発生している。
これがいまの日本社会の一部なんだと実感しました。
そして思う事は闇バイトをやった本人だけを責めても、問題は解決しないという事ではないでしょうか。
その背後には、経済的な苦しさがあります。家庭の孤立があります。
助けを求めにくい社会があり、食べるお金がない。借金がある。
働けど働けど生活はギリギリ。家族とうまくいかない。頼る人がいない
そんな環境の中では、高額報酬という誘惑は、理性より先に疲れた心をつかんでしまう。
もし、最低限の生活が守られていて、若者が未来に希望を持てて、家族が安心して暮らせている社会だったら……
ここまで闇バイトは広がらないはずです。
孤独や貧困が日本に蔓延っているから、闇バイトはじわじわと根を張っていくのではないでしょうか。
いつか、闇バイトで犯罪を覚えてしまった子供たちは、自ら犯罪を犯してしまう人材なってしまわないか。
そう不安にかられてしまいます。
だからこの問題は、社会全体の問題として捉えなければいけないと感じます。
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/bouhansokuho/yamibaito/index.html
ただ、そこに行く勇気を持てない子が多い。
だからこそ、大人である私たちが先に知っておく必要性を感じます。
そして、若者が追い詰められない社会を考える。闇バイトの根は深いのではないでしょうか。
犯罪を実行した本人が悪い。その家庭が悪い。と終わらせないようにする必要を感じます。
学校でも塾でも家庭でも、ちょっとした対話のなかで、
こういう実態を考える事ができれば若い子たちの予防線になるかもしれません。