こんにちは。今日のテーマは貧困問題についてです。
貧困のことについて色々調べてみたので、ここであらためて考えてみたいと思います。
子どもの頃、母とテレビを見ながら「アフリカではご飯が食べられない人がいるんだよ。好き嫌いしないで食べなさいね」と言われたことがあります。
あの頃は日本のバブルの真っ只中で、街も明るくて、日本に生まれて良かったなぁと素直に思っていた時代でした。
でも気がつけば、あの対岸の火事やと思っていた貧困が、今は私たちと共存しています。
しかし今日も昨日も街を歩けば、誰もが普通に幸せそうに見えてしまいます。
堺市駅前でも梅田でも、人が多くて明るい店も並んでいて、どこに貧困の影があるのかなんて一見わからない。
でも実際には、子どもの7人に1人が貧困状態にあると言われていて、特に母子家庭の厳しさはよく耳にします。
若い女性でも、一人で昼の仕事だけでは生活が回らず、夜に働いてなんとか形を保っている人も増えているらしいです。
中年世代も例外ではなく、ロストジェネレーションと呼ばれる世代の、長年の非正規雇用の連鎖。
ここから抜け出すことが難しい現実があります。
一方で、ニュースをつけると日経平均株価が過去最高値を更新したと報じられています。
企業は利益を出していて、株主は潤っている可能性は否定できない。つまり、お金はあるところにはあるのです。
なのに生活は楽になっている感じがしない。
むしろ物価は上がるし、社会保険料も増えるし、消費税も重たいまま。
上がっていくのは株価と物価ばかりで、下がっていくのは私たちの心のゆとりだったりします。
そのバランス、ほんまにこれでええんかなと思ってしまいます。
社会問題を考え、政治や経済に関しても、我々は学んでいかなければならないのではないでしょうか。
最低賃金についても、いろんな声があります。
知り合いの店舗経営者は「人件費が上がって経営がギリギリや」と言っていました。
たしかに中小企業や小さなお店にとって、最低賃金の引き上げは直撃します。
新人を雇ってもすぐ辞めてしまう、シフトが埋まらない、経営はきつくなる一方。
でも働く側からすると、最低賃金が低すぎるままでは生活が成り立たない。
どちらにも正しさがある。
人件費を上げるだけでは下請けが潰れ、でも上げなければ働く人が潰れる。
この構造が変わらない限り、苦しむのはいつも弱い立場の人たちなんじゃないかと、どうしても思ってしまいます。
そしてよくある勉強して勝ち抜いて、大企業に入れば安心。という考え方。
これも今はもう現実とは言い難い。
学歴だけで安定が保証される時代はずいぶん前に終わってしまいました。
個人の努力では越えられない壁が、たしかに存在してしまっている。
だからこそ、教育に関わる立場の私たちが、この問題に目をそらしてはいけないと思っています。
子どもたちが生きる未来に、少しでも希望を持てるように。できることは小さくても、できる限り向き合いたい。
貧困の問題は、誰か知らない遠い国の話じゃなくて、確かに、私たちに直接かかわる問題になりました。
私自身も、いつ仕事を失うかなんて分からないし、家族や子どもたちが将来どうなるかもわからない。
だからこそ目をそらさず、ちゃんと考える必要がある。
SDGsでも貧困をなくそうと言われているけれど、
言葉だけじゃなくて、身近なこととして捉えることがスタートなんじゃないかと思っています。
問題は続いています。