教室ブログ

2025.10.01

不登校で勉強が遅れていたある生徒の話

以前通っていた生徒のお話です。

 

その生徒は学校に通えない時期が1年くらいありました。

少しずつ学校に通えるようにもなってきて、

通学できなかった期間の勉強を取り戻すために、

とある個別指導塾に入塾しました。

科目は英語・数学を受講していたそうです。

 

しかし、その塾での授業は今の学年のテキストを渡して、

とりあえず問題を解かせて、質問があれば講師に聞くスタイルだったそうです。

 

この指導方法は少なくとも2つ間違いがあります。

1つは空白期間が長いのにいきなり現学年のテキストを渡したこと。

特に英語と数学は積み上げの科目と言われているのに、

空白期間の復習から始めないとわかるわけがありません。

そして2つめは、いきなり問題を解かせたこと。

当然解説もなく問題をさせても解けるはずがありません。

空白期間の知識が抜けているのに質問しても

解説がわかるわけがありません。

 

結局、その生徒は半年も経たずに退塾したそうです。

私たちがお預かりしてからは、まず空白期間の復習から始めました。

最初に生徒と保護者の方に学校の成績はすぐに上がらないと

お断りしたうえでスタートしました。

それでもその生徒は努力家だったので、

時間はかかったけど学校の進度に追いつくことができました。

 

個別指導ならその生徒に合わせてカリキュラムや進捗を

調整することが可能なはずです。

しかし、上記のような個別指導塾はけっこう多いようです。

結局、不登校や学習に遅れが出ている生徒が入塾しても

どう指導すればいいのかわからないのだと思います。

 

ちなみに上記のような生徒は私たちの塾では1学年に1人くらいはいます。

正直、私たちも”不登校の生徒はこうすればいい”という正解はわかりません。

結局は生徒によって指導方法はまちまちだからです。

ある程度このように指導しようというベースは持っているので、

生徒によってマイナーチェンジを繰り返していくようにしています。

 

それができるのが個別指導塾であり、

それこそが個別指導塾の存在意義ではないのかと思っています。

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