こんにちは!兵庫県 筑紫が丘校の教室長 河合です。
毎日とんでもなく暑いですね…(;´Д`)
一年中暑がりの私としては、なるべく涼しい場所で過ごしたいのですが
エアコンに当たりすぎるとかえって体がだるくなるので、何とも難しい毎日です💦
皆さんは猛暑にも負けず、元気な日々をお過ごしくださいね!
さて、話は変わりますが皆さんは「昔話法廷」ってご存知ですか?
私はこの前、娘に教えてもらいました。以前、小学校の道徳の授業で題材に使われたそうです。
この「昔話法廷」とは、子どもになじみの深い昔話をモチーフにしたショートドラマなのですが、
「もし昔話の主人公たちが訴えられたら…?」という斬新な設定のお話なのです。
今回は、幾つかのお話の中から。「3匹の子ぶた」裁判についてお話したいと思います。
元ネタとなる「3匹の子ぶた」というお話は誰もが知っている有名な童話ですが、
(「実は知らないっ!」という方がいらっしゃるかもしれないので)簡単にどんなお話か振り返っておきましょう。

「3びきの子ぶた」
むかしむかし、3びきの子ぶたが、自分の家を作りました。
一番上の子ぶたは、わらの家。「すぐにできたよ。」
二番目の子ぶたは、木の家。「簡単に作ったよ。」
一番下の子ぶたは、丈夫なレンガの家を何日もかけて作りました。
ある日、森からお腹をすかせたオオカミがやってきました。
「おいしそうな子ぶたのにおいがするぞ。」
オオカミは息をフー。
わらの家は、あっというまに飛び散ってしまいました。
「こんな家だって、ひとふきだ。2ひきまとめて食べてやる!」
息をフーー。
木の家は、バラバラにこわれてしまいました。
2ひきの子ぶたは、弟の家まで走って逃げました。
「3びきまとめて食べてやる~!」
フー、フー、フーーー。
しかし、レンガの家はびくともしません。
「よし、それならあの煙突から入ってやる!」
それを知った子ぶたたちは、急いで暖炉に大きな鍋を置き、お湯をグラグラと沸かしました。
オオカミが煙突から入ると・・・「うわあっ、あっちっちっ。」
大やけどをしたオオカミは、森へ逃げていきました。
それからは、3びきで力を合わせて幸せに暮らしました。
…とまぁ、こんな感じのお話なのですが、最後は「オオカミが森へ逃げていった」となっているものの
これは元ネタを後年になってから穏健な設定に変えたもののようで、
オリジナル版の設定では「釜茹でにされ死んだ狼を子豚は料理すると、そのまま食べてしまった。」らしいです💦
怖っ!(笑)
さて、ここからが本題です(長くてごめんね)。
この「昔話法廷」では、レンガ造りの家を建てた三男の子ぶた(トン三郎)は、
「狼に襲われたと見せかけて、実は計画的に殺害したのではないか?」と疑われ、狼を殺害した罪を問われているのです。
これに対しトン三郎は「狼に襲われたけど、おびき寄せてなんかいない。突然襲われたんだ!」と無罪を主張しますし、
トン三郎の弁護人も、「自分の命を守るためにやむを得なかった」と正当防衛による無罪を主張します。
とどのつまり、裁判の争点はトン三郎に正当防衛が認められるかどうか。
突然襲われて身を守るためにやむを得ず殺したなら無罪、計画的におびき寄せて意図的に殺したなら有罪です。
元々のお話を知っている身からすると、すんなり正当防衛が成り立つ気もするのですが、
ひとつひとつの行動をよく検証すると、そうとも言い切れない可能性が出てきます。
例えば、
①狼を茹でた大釜は事件の3日前に購入されたものである。
②狼が侵入してきた煙突の中には、油がギトギトにこびりついていた。
③釜に蓋をするための使われた漬物石はかなり重くて、狼に襲われそうになって
腰を抜かしていたはずのトン三郎が持ち上げられたとするのは矛盾点が生じる。
なるほど…そう言われると予め想定されていたような気もしなくもない…。
本当は計画的な犯行だったんじゃないのかと、
自分でも頭の整理がつかないくらいコロコロ意見が変わってしまいます💦
ドラマは最終的に判決直前で終わってしまうので、実際の判決は視聴者の判断に委ねられることになります。
私も家族内で話をしてみましたが、色んな意見があって結果的にはひとつにまとまりませんでした。
それでも、物事を色々な角度から多面的に考えてみることはとても大切なことなのだと改めて学ばされました。
夏休みで、皆さんもいつもよりは家族との時間が多く持てる機会かもしれません。
ぜひ一度、ご家族で話し合ってみることをおススメします。
きっと自分の考えが豊かになるだけではなく、家族とのコミュニケーションも深まりますよ(^-^)