お子様が勉強を嫌がるとき、つい強い言葉で言ってしまうことはありませんか?実はその一言が、やる気を奪っているかもしれません。
エドワード・L・デシ氏の「自己決定理論」によると、人がやる気を持つためには次の3つが大切だとされています。
逆に、この3つを奪う言葉はやる気を削ぐNGワード。今回は、保護者様が気をつけたい言葉をまとめました。
この言葉は、お子様の「有能感」を傷つけます。「できない自分はダメなんだ」と感じると、勉強への意欲は一気に低下します。
代わりに言いたい言葉:
「どこでつまずいたと思う?」
「一緒にできないところを探してみよう」
頑張れという言葉自体は悪くありませんが、「ダメでしょ」が加わると、関係性を損ないます。プレッシャーを与えすぎると、やる気よりも不安が強くなってしまいます。
代わりに言いたい言葉:
「前より少し頑張れたね」
「どうしたら次はもっと良くなると思う?」
比較はやる気を大きく削ぐ最大のNGワードです。これは自律性を奪う言葉。「他人基準で動かされている」と感じると、やる気は続きません。
代わりに言いたい言葉:
「昨日より進んだね」
「あなたのペースで大丈夫」
これは最もよくある声かけですが、強制感が強く、自律性を奪います。やる気を出すには、「自分でやる」と思える雰囲気が大切です。
代わりに言いたい言葉:
「勉強と休憩、どっちを先にする?」
「今日は何から始める?」
デシ氏の研究では、「外発的なプレッシャー」や「報酬」だけを意識させると、短期的には暗記系の課題で成果が出やすいものの、以下の問題が起きることが分かっています。
一方で、自律性を尊重する声かけや、学ぶ意味を一緒に考える環境を作ると、長期的な理解や応用力が高まりやすいと報告されています。
声かけ次第で、やる気は「削がれる」ことも「育つ」こともあります。
お子様の「やる気スイッチ」を守るために、ぜひ今日から意識してみてください。