教室ブログ

2023.02.24

親はやはり“厳しく”あるべき?

「褒める」と「叱る」のバランスについて。

悪さをした時には躾として注意をしますし、なぜダメなのかを説明します。しかし、叱るシーンが続くと自己肯定感を持てなくなるのでは、と心配になり、ほどほどのところで終わりにしています。逆に、褒めることは好きなので、つい褒めがちになっているのですが、これは子どもを勘違いさせる原因にもなります。ゆとりやゆるく生きることに慣れてしまっている若者に対して厳しく指導すると、彼らは簡単に傷ついてしまうのです。中には、先生に反発する人もいるでしょう。

 

「家庭の教育力再生に関する調査研究」文部科学省委託研の調査によると、学生が弱くなってしまった理由の1位が「子どもに対して、過保護、甘やかせすぎや過干渉な親の増加」(66.7%)となっています。そして、親の過保護は、教育力の低下の原因ともなっているのです。

 

では、実際の親はどのように考えているのでしょう

『ほめると子どもはダメになる』榎本博明

という本に、親が子どもの前でありたい姿についての調査結果が紹介されています。

子どもとどのようにありたいか、という質問に対しては、

1位が「何でも話し合える友だちのような母親」(83.2%)

2位は「できるだけ子どもの自由を尊重する父親」(82.8%)

となっていました。実際には友人のように接したい、自由に過ごしてほしいと、過保護を容認するものとなっています。「子どもに対して厳しく接したい」という父親は17%にとどまり、母親は11.7%でした。この調査結果を見ると、子どもには厳しくよりも優しく接す親が多いことがわかります。

 

また、この本の著者は、

20歳前後の大学生(253名)と30~60代の人々(91名)を対象に様々な問いを投げかけました。するとこの前者と後者では、回答の傾向が全く違ったのです。小学校時代に先生から「よく褒められた」という数を調べたところ、前者は53%がこれに該当。そして、後者で37%がこれに該当しました。20歳前後の大学生の方が褒められて育っています。逆に「よく叱られた」というのは、前者で25%。後者で42%。中学高校時代でも同様の傾向がみられました。

叱る先生が減り、褒める先生が増えていることが調査からわかります。また、父親と母親の「褒める機会」「叱る機会」に関しても同じような傾向が見られます。

 

ただ、大学生に関して両親の厳しさと本人の心理傾向との相関をみると、父親が厳しいほど「有能になりたいという思いは人一倍強いほうだ」「失敗から学ぼうという気持ちが強い」といった性質を肯定する傾向がみられたというのです。

そして、母親が厳しいほど「非常にやる気があるほうだ」「向上心が強いほうだ」「目標を達成したいという気持ちが強いほうだ」といった性質を肯定する傾向がみられ、「何事に対してもあまりやる気になれない」という性質を否定する傾向がみられたのです。

このように厳しさをもって育てることで、「高いモチベーション」や「粘り強さ」を得ることができるようです。
もちろん、「ゆとり」と「厳しさ」のバランスが重要という点は大前提ですが、親として厳しさをもって子どもと接することは、子どもにとって良いことと言えそうです。

 

 

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