教室ブログ

2018.08.28

発見の種

こんにちは

個別指導Wam曽野木校の小島です。

 

最近は、これまで全然降らなかった埋め合わせをするかのように、雨が降り続いています。

中学の体育祭が近づいているので、当日雨が降らないことを祈るばかりです。

 

 

さて、皆様、学校で授業を聞いているときに、ふと習った内容に疑問を持った経験はないでしょうか。

学校で習うことの中には、たまに、よくよく考えてみるとおかしいなと思うようなことがあります。

一例を挙げてみましょう。

 

中学校の2年生で、物質は原子というとても小さい粒が集まってでできているということを習います。

そして高校生になると、その原子の中に原子核というものがあり、

原子核は陽子中性子というものが集まってできていることや、

陽子プラスの電気を持っていて、中性子は電気を持っていないということを習います。

 

上の話の中に、とても不思議なことが隠れています。

少し考えてみてください。

 

 

答えを書きます。

陽子プラスの電気を持っているのに、

なぜ陽子同士が反発して原子がバラバラになってしまわないのでしょうか。

 

磁石のN極N極が反発し合い、N極S極が引かれ合うように、

プラスの電気を持つものは、同じくプラスの電気を持つものと反発し、

逆にマイナスの電気を持つものとは引き付け合います。

 

なので、陽子陽子は反発し合うはずなのですが、

原子核はバラバラにならず、形をとどめています。

なぜなのでしょうか。

 

 

上の例は少し難しめの話でしたが、このように、

学校で習う内容の中には、実は沢山の疑問が隠されています。

他にも思いつくままに疑問を挙げてみましょう(私は理科が好きなので、理科が多めです)。

 

・小学5年生の教科書に「円周率は」「かぎりなく続く数」と書いてありますが、

なぜかぎりなく続くと分かるのでしょうか。誰かが確かめたのでしょうか。

でもかぎりなく続くのなら、ゴールがあるかどうかを確かめることはできないはずです。

・中学一年生で習う理科の火山の話ですが、

地表の近くで急に冷えて固まってできた火山岩は粒の大きさが小さく、

地下深くでゆっくり冷えて固まった深成岩は粒の大きさが大きいです。

なぜゆっくり冷えて固まるほど、粒の大きさが大きくなるのでしょうか。

・また中学一年生の理科の話ですが、地震のゆれには初期微動(P波)と主要動(S波)の2種類があります。

なぜ2種類のゆれがあるのでしょうか。

また、なぜ主要動に比べて初期微動は早く伝わるのでしょうか。

さらに、初期微動より主要動の方がゆれが大きいのはなぜなのでしょうか。

 

このように、(重箱の隅をつついている感じですが)学校で習う内容を突き詰めてみると、

いくらでも疑問は湧いてきます。

 

どの教科についてもそうですが、

疑問を発見し、それを考えたり調べたりして解消していく中で、

物事の理由・理屈を理解していくことが、勉強を進めていく上でとても大切です。

 

なぜなら、調べたり考えたりしていると、学習に必要な思考力や根気の強さが身に付きますし、

試行錯誤して覚えたことは絶対に忘れなくなるからです。

 

また、理由・理屈を理解することも物事を覚える手助けになります。

例えば、ただ「743年に墾田永年私財法が出された」と覚えるだけでは中々記憶に残りにくいですが、

「人口の増加に伴って口分田が減ったので、人々に開墾を奨めるため、743年に墾田永年私財法を出した」というように、

理由とともに覚えることで、しっかりと記憶に残るようになります。

 

日々の授業をただ聞くのではなく、疑問を探しながら聞いてみましょう。

そうして見つけた疑問が、学習を上達させ、理解を深めていく種になります。

 

 

最後に余談ですが、学校で習っている内容を、たかが学校の勉強とあなどるなかれ。

学校で習うような内容から出てきた疑問が、最先端の研究につながることがあります。

 

先ほど、プラスの電気を持った物体同士は反発し合い、プラスマイナスでは引き付け合うという話をしました。

この、電気を持った物体が力を及ぼしあうメカニズムは、高校で以下のように習います。

 

電気を持った物体があると、その周囲に電場というものができます。

その電場が、別の、電気を持った物体の運動に影響を与えます。

(これを簡単なイメージで例えてみます。空中に広げたカーテンの上にゴルフボールを置くと、カーテンはへこみます。

もう一個のゴルフボールを別の場所に置くと、ゴルフボール同士は転がって、互いに近づきます。

ゴルフボールがカーテンをへこませ、そのへこみがもう一方のゴルフボールに影響を与えたのです)

 

さて、ここで疑問が出てきます。

電気を持った物体が作る電場は、自分自身の運動に影響を与えないのでしょうか。

 

 

この疑問を突き詰めてできたのが、「くりこみ理論」というものです。

詳しい説明はしませんが(できませんが)、くりこみ理論は現代の物理学に非常に大きな影響を与えました。

 

このように、学校で習うような基礎的な内容から、

最先端の研究で使われているような事柄が派生することがあります。

 

だからこそ、たかが学校の勉強とあなどるなかれ。

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