教室ブログ

2018.03.23

花なきさとも花ぞちりける

桜はまだ、咲いてませんが。

 

だいぶ暖かくなってきましたね。気は抜けませんけど、この数日も寒かったし。

 

三寒四温。

 

本来は中国や朝鮮で二月頃に見られる現象のことを意味するらしいですよ。知らなかったでしょ。この時期のイメージがありましたから。だって二月ってずっと寒いもん。

 

そんなこんなで今や春。

まだ冬の名残が残る春。

生暖かいと肌寒いのほんの僅かな間の距離を、どっちつかずに行き来する。

 

そんな春。

 

だってまだ寒いのに、ほんのちょっとの優しい風が、不意に僕らを包むから。

それが別れの季節にあんまりにもぴったりで。

 

正直言うと、まだ寂しい気持ちのほうが強いんです。

一緒に頑張ってきた生徒たちが旅立っていく姿を見送るのは。

 

たぶん、まだ寒いから。

 

ところがそれが四月になると、ちゃんと温かくなるじゃないですか。

しかもほら、優しい暖かさに。

 

背中を押してくれるように優しい風が吹いて

おあつらえむきに桜が舞って

 

まさに出会いと始まりの季節じゃないですか。そら入学式するわ、みたいな。

 

だから、やっぱり桜が咲く頃だと思うんです。

新たな旅路へ向かうみんなの背中を、本当の意味で誇らしく見送れるのは。

 

そういう風が吹いてるじゃないですか。桜が咲く頃には。

だから桜が咲くわけじゃないですか。あったかいんだから。

 

でも今日は、笑顔で送り出せそうな気がするんです、みんなのことを。

たくさん咲きましたから、なんてったって。

僕らのサクラが。

 

霞たちこのめもはるの雪ふれば花なきさとも花ぞちりける

 

なんて歌があります。かの有名な紀貫之が詠んだ作品です。

 

霞たつ初春の頃、開花に向け木の芽が「張る」様子を「春」と捉えるならば、花なき里一面に花が舞い散っているじゃないか、という。

 

そんな素敵な歌です。

 

ええ、なので貫之の二番煎じではあるんですけど、そこはちょっとご容赦いただいて。

 

桜はまだ、咲いてませんが。

だってちょっと寒いから。

でもサクラでいっぱいです。僕らの教室は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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