教室ブログ

2017.10.25

 こんにちは、Wam六十谷校の川口です。
  台風が過ぎ去り、また新たに台風が近づいています。嵐(ラン)とかサオラーとか毎回不思議な呼称がつけられており、何なのだろうかと思っていたので、調べてみると統一したものとしては、台風委員会に所属しているアジアの14ヶ国が決めている名称だそうです。この委員会に加盟する各国が10パターン合計140個の名称を届け出ており、台風が来るごとに順に当てあはめていきます。年間平均して25.6個の台風が生まれるため、5年ほどで一周して同じ名称を使うことになっているようです。日本は星座名から全て採用していて、テンビン、ヤギ、ウサギ、カジキ、カンムリ、クジラ、コップ、コンパス、トカゲ、ワシ座とマイナーな星座が多く不思議ですが、これは商標を避けてアジアの他国でも発音しやすいようにとの配慮があったようで、日本の国民性を感じます。他国の名称を見ていると英雄や神、遺跡など自国をアピールしたり、動詞を入れていたりと自由な選択をしています。
  熱帯低気圧はコリオリ力の影響と貿易風、偏西風に流されて高緯度に動いていきますが、日本で台風と呼ばれるものは風速が17.2m以上です。アメリカでは風速33m/s以上の熱帯低気圧をハリケーンと呼んでいます。ハリケーンの固有名はいくつかの男女の名前を交互にアルファベット順に使っているようです。また、インド洋などではサイクロンと呼ばれ、ノット数で規模の分類だけを行って、固有名はつけていないようです。オーストラリアではウィリーウィリー(塵旋風)とも呼ばれたりします。各国で名前も違って、規模や名称も違うのは気候や風土に合わせた文化の多様性の一つで興味深いと感じます。

 台風の日などに、気象庁のサイトを開くことが多いのですが、実用的な情報の他にも各種気象用語などを分かりやすく解説してくれているので、勉強になります。海水表面の熱を奪って台風は移動するので、エルニーニョやラニーニョと関係するのかなと相関性を見ていましたが、発生位置や発生数に変化があるだけで規模には関係がないようでした。地球温暖化のハイエイタスのようにイメージだけでなく見方による違いと統計による検証は重要だと感じます。

 以前、”歴史は「べき乗則」で動く”という本を読んだときに地震の発生数と規模の関係や、森林火災の発生数、インターネットのリンク数、商品の売上数量もべき乗則に従っているという話を聞いて衝撃だったのですが、その適用範囲はガラスの割れ方や国家間の戦争にも及ぶため、フラクタルや非線形科学が好きな方にはお勧めの1冊です。ともあれ、台風の発生も地震の発生と同じく予想が不可能なものであり、最近中3が勉強している二次関数のグラフを見ていると、この本を思い出します。

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